夏も終わりかけの頃だったと思います。
辺りは暗くなり始めていました。
「おばあちゃんがいなくなった」とお嫁さんから電話がきました。
急いで駆けつけ自宅付近をお嫁さんと探し回りましたが見つかりません。
お嫁さんが仕事から帰ってくるまでいつも一人で留守番をしている方で
今まで一度も一人で家から出ることはなかったのです。
警察に届けしばらく待つことにしました。
一時間くらい経ったときです。
見つかりました
警察官の話ではビルの外階段を上がっている所を目撃され通報されたようです。
それから交番で待つこと30分。
目の前にパトカーが止まりました。
パトカーに乗っている女性は満面の笑みでした。
警察官にドアを開けてもらい降りてくる女性は警察官の体に軽くタッチしました。
そして一言「いい男だね」
あらら こんなところでも乙女心が出現
今までも訪問診療の先生に心をときめかせ血圧を測る時に
先生の手が触れただけではにかんで手を引っ込めたり
デイサービスの送迎は若い男性にしてもらったりしていました。
何歳になっても乙女だなと思ったことは何度もありました。
その日も自分が徘徊しているなんて思ってもいなくてかっこいい制服を着た
警察官とドライブでもしてきたくらいの気持ちだったのでしょう。
今までかかわった高齢者で徘徊をする人も何人かいました
二日後に隣の市で見つかった人。
交番にちょこんと座っていた人。
おまわりさんに色々聞かれ激怒していた人。
以前、交番のおまわりさんに徘徊をする人は大きな道路へ出て車の流れと同じ方向に行くことが多いだよ
と聞いたことがあります。
実際、その方面を探して見つけたこともありました。
ひとりで歩いている高齢者が散歩なのか徘徊なのか見分けることは難しいですが
少し注意を向けておかしいなと思ったら声をかけるようにしていくと良いかもしれません。
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